職質されたらなんと答えるか。

 またもや遊びのことでなく、仕事のことを抽出したくなるのは、たったいままた1つ納品したからである。
 仕事は内容・期間・予算で判断するけれど、結局はやりだしたら自分なりに無理ない範囲でやるだけだなあといつも思う。書くのはやっぱりあたし以外の誰でもないし(人に頼む仕事は別として)、睡眠を削ってでもやるし期間に余裕があるからといってみっちりやるとは限らないし、予算が低くてもやりだしたらやってしまうし、予算があったからとて期間がたっぷりあるとは限らなかったりするわけで。


 でまあとりあえず、4カ月のブランクを経て後、2カ月くらいみっちり働いて参りましたが、そろそろお仕事はすでに残すところわずかとなり、今後本気でどうしようかなって考えてる。出版不況の影響もあってクリエイティブの世界を去ったり、飲食業と兼業でライターをする方などの話を聞くことが多くなり、周囲ではいかに得意ジャンルを絞り込むかなどが話題に。
 ライターの世界でも「40の壁」なんていわれていたりして、今でもすでに「安くて頼みやすい若手」に流れている仕事がライターでもカメラマンでもイラストレーターでもあったりする。あたしにしか書けないことってなあに? あたしが書きたいものってなんだろう? そんなもんあるのかと自問自答を繰り返す。
 でも、ジャンルを大まかに「文化系と社会系」と考えていたら、意外とそうゆう仕事が舞い込むようになり、また、広告の仕事でもそれらとからんで後に役立ちそうな展開があったりする。で、やはり興味があるほどやっていて楽しい仕事にはなる。


 ライターの素質で最も重要なもの、それは、「サービス精神」であると思う。それがなければ、読者やエンドユーザーのことを考えて楽しく読んでもらえるように書こうとか、わかりやすく書こうとか、そういう努力や工夫をしなくなる。多くのブロガーがこの意味で上手な記事を書いていると思う(あたしはブログは公開自慰!だと思っているのでサービスはあんましませんけど)。でも、プロのライターとしてやっていくには、「おもしろおかしく」よりも大切にしなければならないことがある。それは、「真実や事実みたいなものを大事にする」ってことだと思う。だから、あれこれ調べたり、足を使って取材したり、情報等の信憑性について表現によって明確に伝えようとしたりするのだ。


 だけどだけど、あたしはライターを天職だと思ってるわけじゃない。本当はジプシーになりたいのだから。テレビで早乙女太一くんが最も多忙な時期は毎月別の土地にいて365日休みなく舞台に立っていたと聞き、とてもうらやましく思ったもんである。ジプシーに近づくためにライターとして何ができるかを考えねばだわね(なんじゃそりゃ)。ところでジプシーってなんなんだろう。絵を描かない絵描き同様、あたしもせめて旅に出ない旅芸人になりたいのだけれど、心の問題かしらん。目指すは旅の先々で作品を提供するタイプの芭蕉かしら。嗚呼、遠く行きたい〜っ!!(て結局それかい)