本当は近所の川沿いで楽器の練習をして知り合いのライヴをみにいこうと先週末時点では思っていたのだが、『第50回 みなと祭国際花火大会』兼合コンということで、友人の恋愛のはじまりを「家政婦は見た!」的姿勢で覗かんと、浴衣をかなりの自己流に着つけて髪を飾り、着物を紐にした、ネックレスと指輪までして、みなとみらいの元町・中華街駅へと向かう。道中も浴衣率高し。
 駅に着くもいちばん乗りのようだったので、アーモンドフィッシュをポリポリとかじったり、手洗いで身支度を整える。連絡が入ったところで改札を出、少々合流していつもの遅刻魔を待つ。とりあえず4人で場所の確認。朝から場所取りをしていてくださったすばらしい方のおかげで、海へ向かう最前列(彼は、重い機材を山のように抱えるいろんな意味で登山者のような出で立ちで、花火を撮りまくろうという尊敬すべきマニアであった。友人への過去の愛を抵抗なく口にする。そして、すべてにおいてきちっとしたそのなりふりてこゆときには使わんか。こゆひとっているんだよなぁ!と異星人に感心及び驚嘆)! 人混みはキライだけど祭なので諦めるしかないと自分に言いきかせていたあたしだが、我々の前に立ちはだかったりうろちょろしたりする他人がいないというこの上京に感謝とともに大満足!!
 そして、もってきた文庫の漫画7冊と絵本2冊をその場に残し、中華街で腹ごなしをすべく、フラフラと散歩。意見が食い違い続けるうちにもう2名とも合流。御座敷の円卓で中華三昧。
 時間をみて移動。大量の酒やつまみを入手。
 花火が待ちきれないうえ、人酔いして疲労し、心ここにあらずんば花火を得ず。待ってましたの花火開始に拍手がわきおこる。あたしは、実家の地元、印旛沼の「国際」花火大会(なぜかオランダと姉妹都市で、10年ちょっと前だかに風車ができ、春にはチューリップが咲き乱れる場所である)での、おじいちゃんの前倒しの放送解説が大好きで、「●●玉でございます。」と愛をこめていうのを愛していた。そして、花火師か花火カメラマンになりたいと豪語していた時期もあった。そうです花火大好きなのです。でも、遠距離恋愛ができないあたくしは、そうした愛を忘れていたのでございます。美輪さまもおっしゃっていました。「必要ムダ」を大切に、と。それは文化であると。
 8人にそろい。花火師のこだわりと愛とを一身に受けながら、花火は打ち上がっていくのでございます。さまざまな彩り(青と白と紫が好きです)、形(ネコとかメガネとか帽子とかもあった)。そして、でかい尺玉は、我々の腹の底にめいいっぱい音を響かせるのです。あぁ、爽快、美しい、すばらしい、気持ちがよい。目と耳と体感とあわせて口(てゆか腹)も満足させつつ、あたしもアナログEOS kissくんのシャッターを切りますが、やはり花火はじかに見るのが最高ではありますな。途中、友人の膝枕で寝っ転がってみたりなど、無手勝流に満喫。
 勝手に花火にタイトルや物語をつけて興じてみたり。アレがいい、コレはなんだと大騒ぎ。「もう二度と仕事はせんぞ!」と叫んでみたりとか。
 帰路でマンゴーミルクフラッペを。人混みに流されながら石川町の駅へ。
 ぐったりと疲れましたが、今年は、もっと浴衣を上手に着られるように、もっと上手に花火写真を撮れるように、もっともっと花火をたくさん見たいっす!! オイラは高校時代に「お前は気っ風がいい」と先生にいわれていた(似非)江戸っ子代表として、行かせていただきやす!