jamjamな人の日記より

ステージ上で頭にきてアルフレッドに譜面を投げつけたこともある。あんなに尊敬して大好きだった人に対してなんてことするんだオレとか思いながら。この1年、アルフレッドという個性のかたまりみたいな演奏家が加入して、しかも日本語でツーカーの仲ではないメンバーがバンドに入ることによって、音楽の上でも、バンドの運営や人間関係の上でも、この1年スムースに事が運んでいないのは事実だった。だからといって、今日劇的に何かがかわったわけでもない。無論今日の演奏は昨日にも増してよくて、このバンドが毎回やるごとに良くなっているのも実感しているのだけど、でもだからといって研太の言ってることがよくわからない。

「どういうこと?」

「あのね、彼を変えようとか、自分が彼にあわせようとかいつも四苦八苦してきたんだけど今日ふと思ったんですよ、彼を受け入れようって、そうしたらうまくいったんですよ」

あ、これならわかるような気がする。多分価値観の異なる者が同じステージの上でアンサンブルを組むというのはそういうことなのだ。ぼくらはこうして毎日すこしづつどこに行くのかもわからない階段を上ったり降りたりしているようなもんだ。オレが研太を絶対に必要だって思うのは、彼のこういうところなのかもしれない。


 以前、aiなんてことに触れたりしましたが、言葉足らずだったかと存じますが、理解し尽くすなんてことは不可能で(という自覚をもってして)、理解しようとする、理解したいと思う、理解しようとし続けることだってことであって、津上さん、それはai。