ガイアシンフォニーと民族三昧

moons11dec2004-05-23


 昨日は心のベスト4映画第3位、といえば『地球交響曲ガイアシンフォニー第3番』なわけで、星野道夫なわけで、あたしはカレの写真展に、某年正月千葉と、某年たぶん初夏頃の銀座松屋とで行ったことがあるわけで、道夫の写真に囲まれるだけで号泣しそうになるわけで、昨日も泣いたわけで。それも、ほろほろと、とかでなく、震えながら、何度も何度も泣かされてしまうのです。星野道夫はアラスカに住み、熊や動物たちを愛し、熊に襲われて死んでしまったわけだけど、もういないのだなあという思いや、息子翔馬のあまりの愛らしさや、静けさに、泣かせ狙いではない映画だと思うのだが、こんなに泣ける映画もない。そして、長年?見逃していた第4番も観て、パンフを買った。生物物理学者のジェームズ・ラブロックはガイア思想の提唱者で、独りでやった方がいいという話と、ガイアは人間の目を通して自分(地球)の美しさを見ているという話が印象的であった。ジェリー・ロペスはサーファーで、もうものすごい波に自由自在に乗り続ける映像が快感であった。野生チンパンジー研究科のジェーン・グドール(みんなジェだ。)は、現地の人に殺された人?ちがうか。チンパンジーが手を握った話がうらやましかった。名嘉睦稔(なかぼくねん)は沖縄の離島、伊是名島出身の版画家で、なんといってもたくさんの色を見てきた人の作品であるということと、カレのさんしんに合わせて踊るばあさんが印象的であった。そしてその後、商店街入り口のカレー屋で喰いすぎる。うちでお湯を沸かしたら熱を持った急須に触れて火傷し、明け方まで氷が離せず、眠れず、大変苦しかった。

 今日はクアトロ。フラメンコギタリストの沖仁と隣のボイスや手拍子のカレは、なかなかすばらしかった。だいたいがこの手の音楽の持つ哀愁にこもった温かな美しさがあれば、誰だってやられてしまうものだ。COTUCOTUはチェロ三重奏楽団だが、坂本弘道さんが欠席で、三木黄太さんと佐藤研二さんとNYから、アレ?またもやお名前失念。まあとにかくいつもはやんちゃなエレキベースとかやってるような人らがちょっと小綺麗に弓を奏でている姿がうけます。音楽はもともとウッドの弓が好きなわけで、美しく、でもインプロヴィゼーションであって、ちと奇妙で、ユーモアがあって、笙ぽい音があったりと、とても興味深かったです。佐藤さんのMCがツボです。最後はもちろんVINCENT ATMICSで、これが4度目くらいであろうと思われます。新曲も満載、どんどんポリリズムで南寄りで、音楽の発祥つうもんを感じさせます。原始的な初期衝動的な。ビブラフォン高良久美子さんはいつにも増してうねり、フィルムのようなものを使っても、こうきん?を用いても、やわらかくゆがんだ音が見事です。水谷浩章さんは、グルーヴしてはカレの(ウッド)ベースソロに戻るという曲が印象的でした。おもちろい。トロンボーンの松本治さんは、安定した音を聴かせてくれます。トロンボーン、ピアニカなどの青木たいせいさんは、いつもながらのやさしくせつなく胸に染みる音。エレキバイオリン、ボイスの太田恵資さんは、今回はハード・コア的なボイスが印象的でした。違うバンドになってたもん。エレキバイオリンの勝井祐二さんは、ドラム音とのソロ的な部分のどこまでも遠くへ連れ去る感がいつもとても気持ちよく飛べます。パーカッション、ドラムの岡部洋一さんは、赤いジャケットで「打楽器界のファッションリーダー」と云われてましたが、本当に火でも出そうでした。リーダー芳垣安洋さんは、さんざん観てますが、やっぱりリーダーバンドの時が最高かもしれません。岡部さんとぴったり合うところも、シャラーン、チーンとさまざまな楽器を織りなす場面も。。このセンスの全てがツボなので、このバンドはいいに決まってます。さんざん世界民族音楽紀行を楽しませ、アンコールで少しきゅぅぅとさせられるのも。夕飯はつばめグリルにしてみたわけですが、話に熱中してこぼしたハンバーグのかけらをお姉さんが素手で拾ってくれたのがせつないかったです。そして、好きなモノの好きさを味わって思った以上に好きだったというのを確認した幸福な週末でした。。ふ〜。