映画と政治の季節

 最近観た芝居は『大川わたり』。ただみ。筒井道隆くんとゆうかさんは、根っからピュアな感じが魅力。最近の落語の(数少ない)知識がこうゆう時代物を観るにも大変役立つ。

 また、改憲阻止の会MLよりのお誘いもあり、10月6日(月)19:30〜は保坂のぶとスペシャル・トークライブ「政権選択・これが争点だ!」Asagaya/Loft Aへ。官僚の仕組みや日本が「民主主義でない」ことなどについて、大変わかりやすく語っていただいた。個人的に強く思ったのは、私たち一般市民の声に真剣に耳を傾けてくれる人が政治に携わってくれるということが重要であるということだ。話し合える政治家、これだな、と。で、握手していただいたその手があたたかく、すっかりファン心理。また、周囲の友人にもつっこまれたが、中川智子さんには他人とは思えないものがあった(勝手な印象でご迷惑でしょうけれど)。杉並のみなさんぜひ一緒によりよいあしたをさがしませう。先着7名さまに資料をお送りするので、おっしゃってくださいまし。

フツーの仕事がしたい (2008)

【監督】土屋トカチ


★★★★ [80点]「スバラシイ勇気を!」

 前半、怒りにわなわな打ち震え、涙が出そうになった。後半、これもすべて自分は加害者でもあり被害者でもあると実感し、「じゃあ自分は」何ができるのかと自問自答。クリエイティブのフリーランス仲間もそして私も、今やまったく人ごとではないのだ。

 主人公は絵に描いたような人のいい人物であり、しかし彼らは実は現代のヒーローそのものであり、悪役は笑えるほど「ヒール」だった。正義なんて振りかざされるだけのくそくらえ!なものと通常認識している私に、悪を懲らすのが正義であると思わせてくれる爽快なる作品でもあった。

 また、あの「実用的」なラストについても友人と話し合った。マーガレットズロースの歌もテーマソングとしてハマリだ。

 土屋トカチ監督と若松孝二監督とのトークショーで、「勇気のすばらしさ」について語っていただき、まさにその通りと心の膝?を打ちつづけた。(以下、本作と多少離れるエピソードです。すみません。よろしければ、お読みください。)また、3回観て強い影響を与えられた『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』のあの少年の「勇気」に関する台詞は、実は少年自身に(坂東が?)実際に「勇気があれば兄が死ぬことはなかった」と告げられてショックを受けたというエピソードに基づいていたそうで、それを聞いて私もショックだった。この台詞だけは完全に監督のオリジナルであると思っていて、そのために「後からなら何とでも言える」と批評する人さえいたのであるが。でも、少年の立場が多少他のメンバーと異なっていたからこそ、出た現実の言葉なのであろうとも思った。連合赤軍は12月にまた上映されるようなので、4回目観に行こうかしらん。


Posted by lotus.eater on 2008/10/08 with 映画生活
途中、iPodの電源を切り忘れたことに気づき、大反省。終演後、周囲の人に謝罪しておこうと思ったが、すぐにお帰りになったのでスタッフさんに謝罪すると、「ご丁寧にありがとうございます。特に苦情なども来ていないので大丈夫ですよ」と言っていただいた。涙。かすかではあれど音漏れにご迷惑おかけした方もしいらっしゃれば、ご連絡ください。そして、謝罪させてください。。

転々転々 (2007)

【監督】三木聡
【出演】オダギリ ジョー / 三浦友和 / 小泉今日子 / 吉高由里子 / ふせえり / 松重豊 / 岩松了 / 岸部一徳 / 広田レオナ / 津村鷹志 / 宮田早苗 / 石井苗子 / 横山あきお / 麻生久美子 / 笹野高史 / 鷲尾真知子 / 石原良純


★★★☆ [70点]「あたりまえってなんだろう。」

 散歩好きにはたまらない作品では。なんとゆうか、散歩の真髄が描かれている。三木監督らしい絶妙にユーモラスな視点が随所に織り込まれていてすばらしい。

 家族とかって、本来はあたりまえのようにそこにあるものなのだろうなぁと、あたりまえのようにそこになかった立場からおもうた。

 霞ヶ関へと向かうとゆうのが切ないのだけれど、そこを重く語らないのもとてもよい。


Posted by lotus.eater on 2008/10/08 with 映画生活

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (2007)

【監督】吉田大八
【出演】佐藤江梨子 / 佐津川愛美 / 永作博美 / 永瀬正敏 / 山本浩司 / 土佐信道 / 上田耕一 / 谷川昭一朗 / 吉本菜穂子 / 湯澤幸一郎


★★★★ [80点]「暴走する本谷節」

 いまだ目にせぬ原作がすばらしいのはもちろんであろうと思われる。個人や家族が抱える闇が色濃く立ちこめるのだが、暴走する本谷節がそれらをすべて吹き飛ばし、予想だにせぬ結末へと突進する。

 やはり触れていらっしゃる方は多いようですがいつもながらに永作さんがすばらしく、演技の向こう側にある心理への想像力の翼を思う存分広げさせてくれます。

 とにかくなんとゆうか、わかったような感じで日々生きるより、もっと感じて感じて感じて生きてゆきたいなぁとつくづく思うたんである。


Posted by lotus.eater on 2008/10/08 with 映画生活

秋津温泉秋津温泉 (1962)

【監督】吉田喜重
【出演】長門裕之 / 岡田茉莉子 / 清川虹子 / 殿山泰司 / 日高澄子 / 芳村真理 / 宇野重吉


★★★★ [80点]「個人的にはハッピーエンドとみた。」

 個人的な吉田喜重特集は終わってしまっていたのであるが、これを見逃していたと思い、改めて。

 まずは秋津温泉に行ってみたいと思ったが、やはり現在では?ネットで探しても佐渡にしかないのだろうか。津山を訪れたことはあるのだが。

 岡田茉莉子演ずる新子は本当に美しく、個人的にはあの高い鼻の穴から生命力があふれているように思われる(本気でほめてます)。それが長門裕之演ずる周作に全生命力を注ぎ込んでしまうわけですねたぶん。長門裕之はダメ男を演らせたら右に出る者ナシと個人的には思っているのですけれど、まあこりゃひどいな。すばらしく。でもこうゆう映画を観るといつも、ここまで愛することができたってことは、とても幸福なことなのではないかと思うのだ。


Posted by lotus.eater on 2008/10/08 with 映画生活

ないのでここに直接。阿佐ヶ谷ラピュタにてだいぶ前。
白夜の妖女(1957) - goo 映画

原作は泉鏡花高野聖」。月丘夢路、葉山良二がなかなかたまらなく魅力的。女ってヤバイなと思った。ある種、ロミオとジュリエットだと思ったが、なぜそう思ったのかあまり思い出せない。。