長いmemo

急に作業にストップがくだされ、1カ月ぶりののんびりデイに。
1カ月ぶりにお風呂にお湯をはってローズマリーの粉を入れ、長時間つかりました。
これから図書サービスコーナー&書店&お散歩に行って参るところでございます。


憲法の核心は権力の問題である―九条改憲阻止に向けて 著者 三上 治 師匠
内容的にすばらしいとわたしはおもうたので、ぜひみなさまご一読を。


読了memo


最近、仕事のために頭の中は落語と社内報漬けですが、本日返却のため。
「日本の敗戦の国家運営を担当した和平派の面々はこの第九条の理想的性格を戦争への反省を含めて受け入れた要素が強いのである。」
「吉田(首相)はすべての戦争は自営の何おいて始まると答え、この条項を擁護した。」
アメリカは日本をパートナーとするためには日本の独立を必要としたからである。そして日本はアメリカの要請による警察予備隊の結成から、再軍備までの戦後の路線の修正をはじめる。これはアメリカ軍の意向の強く反映された憲法の第九条の無視あるいは修正の動きである。そして軍隊の創設の欲求である。」
「国家は統治階級のものであり、自己に関係のないものとしてきた日本の庶民の伝統的な国家との関係は構造的にも明治以降も続いてきたのである。その伝統の弱さを戦争と軍隊への国民の参加が補ってきたのである。」
「軍事行動や組織は軍の機密ということで閉じられた性格になる危険が高いし、暴走の契機も強い。」
「日本人という意識が古代から存在していたというのは明治以降に作られた神話である。」
古山高麗雄の戦争小説
伊藤桂一の戦記小説『遙かなるインパール
●飯塚浩二編著『日本の軍隊』
村上一郎『日本軍隊論序説』
「中国や韓国にすれば戦後の日本がアメリカとの同盟で中国を敵視(脅威論)することの懸念がある。彼らにしてみれば靖国は過去の話ではなく、現在から将来の日本の国家のあり方への懸念を含んでいる。」
吉本隆明共同幻想論
「戦争の根源には、ある共同体の他の共同体に対する恐怖がある。」
「日本、中国、韓国、北朝鮮はアジア的官僚制を共通の歴史的な統治形態として有している。」
「この国民の政治的意思のことを憲法という言葉で表す場合に憲法精神と呼ぶ。これはほとんど革命という意味に等しいといってもよいのである。」
北一輝が明治国体論を批判したのは天皇が神の意思によって統治権を得ているという国体論であったが、天皇が国家の主権であるのは神の意思であっって、国民の意思でないことは明瞭であったからこの批判は当然であった。(中略)彼(伊藤)は天皇教の信者ではなく、維新の志士たちと同様に天皇を玉(政治的玉)と考えていたのだから。」
宮沢俊義江藤淳の論争
「この憲法法律の中で存在してきた主権についての言説と現実(歴史的)に存在してきた主権とが質的に違うものであることは、少し鋭敏な人なら気がついてきた。」
サルトルマルクス主義の欠陥を認識しつつもそれをのりこえ不可能な思想として考え、それを補完することを『方法の問題』として定義していた。(中略)実存主義とはそうしたものであった。」
フーコー『権力について』『哲学者の回答』
●高度資本主義→消費資本主義 「社会の中で様々に存在する権力関係」
吉本隆明擬制の終焉』
●丸山の 革新運動は細くなり、若い世代では基盤を失っている。保守の力は強くなり、ナショナリズムも浸透が広がっている。
●吉本の 私的利害優先(政治的無関心) 自由や民主制を身につけた世代 かつて全共闘運動の支持基盤。社会の中に拡散
「危機感はそうとうあるよね。今の政府にきな臭さを感じている。嫌な感じはあるからね。(中略)後退の最大の原因を権力の弾圧ではなくて、抵抗体や運動体が自滅していき自己解体して行った結果だと認識している。」
●30年代戦前の左翼運動 大量転向 壊滅状況 40年代戦争
●大衆からの孤立 吉本『転向論』 ロストジェネレーション
「僕にとって憲法を考えることは権力の問題を考えることだよ。それ以外にない。」
●摂関官僚 武家官僚 近代官僚「警察や裁判所などの治安というか統治に関わる官僚の最近のあり方に嫌な感じを持っている。それに軍官僚も表にではじめたからね。」
東京裁判批判、従軍慰安婦問題、南京虐殺問題、靖国問題
「自己の見識のなさや中途半端さで政治的発言を貫けない弱さを日米の力関係にすり替えてはいけない。」
●書き換え阻止は書き換えと同じ。詩もまた同じ。不断の再生産。新しい魂が吹き込まれる。
「人生は一行のボオドレエルにも若かない」芥川●田中角栄の立法の暗記
●「世界の安全保障」のための戦争という世界戦略
アメリカの「過剰な権力」の結果
「若い世代にアジアでの日本の関係の不安感が出てきている。(中略)潜在的不安があって、アメリカの戦略への同調があるのかな。」
「外からの権力行使は問題を泥沼に落としこむだけだ。」悪循環「その共同体の外から侵略という脅威感を喚起するし、共同体を閉じるようにしてしまうからだ。戦争が権力を専制的にし、専制的権力は戦争を必然化する。」
「社会的権力も社会的規律もそこで生きている人たちの抵抗というか、実存の声を組み入れなければ再生しないよ。それはたしかだね。」
ファシズムスターリン主義のみならずリベラルデモクラシーも権力として閉じられると『権力の病』に犯されることを暗示している。」
「社会的な総体の権力を開いていく」