夏休みよ はじまらないで

からだを使った日々の跡
遅く起きた月曜日
軽く作業をして 郵便局に行って
軽く仕事をして 駅前に向かう


ライトボックスを手に入れて
カメラをまた落とした話をして
邪宗門
2杯の珈琲と 1杯のヨーグルト
仕事と周囲の話をして
欠損が埋められる筈はないという
前向きな諦念の話に共感しあう
類型的で よくあるけれど
胸ふたがれる物語
そして 奥さんと店
それぞれの存在に安らぐ


壁にかかった絵の人物の性別
シベリア鉄道オリエント急行


予想だにしない故郷の名前に
苦みよりも甘酸っぱさを感じる
その浄化とエキゾティシズムの力


コラボレーションの夢


カレー屋での心理テスト
他愛ない構想
置物への悪戯
小雨 降り止まず


帰宅後にまた仕事のつづき
はじめると同時にわきおこる
ふつふつと 包まれる
それは たよりないけれど


キャミソール一枚で
じっとりと汗ばみながら過ごす
夏休みの終わりのような毎日は
終わらない夏休みでもあるなぁと
歌詞をなぞる夜更けに