ブコウスキーの「尾が北向けば…」―埋もれた人生の物語

ブコウスキーの「尾が北向けば…」―埋もれた人生の物語

「ロザリーは(中略)おかしな唄を歌った。おまけに、ストリップをしながら舞台の上を歩いているとき、ひとり言をいいつつ、一人でクスクス笑っていた。ストリッパーの中で本当に仕事を楽しんでやっているのは、ロザリーだけだった。」(カーテンにバン、バン、バン)4人組みの小人を飼う話『さあね。いろんなことが起こるから。最初はいつだってものすごく簡単なんだ』(パラダイスへ行く道はない)「そうだろ、いまやってることに信念がもてないから、もっとずっと面白いほかの仕事をすることができるってもんだ。」「おれはソツのない人間なんかじゃなかった。道具に使われるまぬけな男だった。」「おれは戦争が始まりそうだなと思いながら、戦争にはあまり行きたくないと感じつつ、同時に良心的兵役拒否者にもなりたくないと考えていた。そう、猫の小便、無益なことだった。」(政治)マネキンを愛する(?!)話「ロバートはステラに歩み寄った。頭がもげて、椅子の上に転がっていた。白亜質の破片が床に散らばっていた。片方の腕が壊れて、だらりと垂れ下がり、二本の針金が突き出ていた。ロバートは椅子に腰を下ろした。ただボーッと坐っていた。やがて、椅子から立ち上がり、トイレに入り、一分間立っていた。それから、出てきた。玄関に立っていると、椅子の上にステラの頭が見えた。ロバートはすすり泣いた。」(十七ドル五十セントの愛)いちばん好きな話かも(二人の安酒呑みの酔っぱらい)

つづきは、また。お返事も、また。おやすみなさいまし。。