1/22sat阿佐ヶ谷の夜さんぽ

 仕事をちっとはたぶんしてから、夕方にニャ・カミュさまと阿佐ヶ谷駅のとこのショッピングセンターの書店で待ち合わせ、パール商店街へ。まず1軒目は、洋品店奥の喫茶店「kob」たぶんそんな名前。昭和50年代といった趣でせうか。漫画が少々置かれ、ケーキがとても小さくて非常に旨そうで、実際評判がすこぶるよいらしいのだが、これから食事のために珈琲のみとする。あたしは何にしたんだっけ?コロンビアかな?酸味もあって深みもある。とても美味しい。壁には絵が飾られており、あたしは月があって女性の後ろ姿があるものが好み。カミュさまの卒業制作の話になり、とても見たいと思ったが現存せぬ幻の逸品。是非、復刻?を。手洗いにつづく空間が中庭風で、合流予定のオヤビに電話するも、メールを寄越しておきながらその直後に連絡のつかない女である。店を出て、くずれ梅を購入、1500円くらいしそうな梅干しが300円代!!だいたいがこういったクズレモノはウマイのだ。割れ煎とか、ここで売ってるユーハイムのクッキーの崩れたやつとか。鍋の底の煮崩れたとことか。
 そして、ヴィレッジ・バンガードのカフェへ。表参道とかにあるクアイナだっけ?みたいなでかいハンバーガーの店。ここで合流、カミュさまとオヤビはまだ会うのは2度目だそうで。そんな気もしないわけだけど。あたしはアボカドバーガーをちょいす。店内の書籍をチェックして、3人の共通項であった(過去形)ところの某編集プロダクション関連の話題で盛り上がる。あたしが壁のディスプレイとしてオヤビの帽子をかけておいたら、案の定、みんなですっかり忘れ、取りに戻る。
 さらに、隣の「夜の午睡(ひるね)」という書籍や漫画を置き、音楽とサイレントの映画などを流している夜だけの喫茶店に入ろうとしたところ満席。待とうとしたところマッチを渡されて断念。そのため、JAZZバー「吐夢」へ。店員はママひとりで、オーダーを受けると小走りでカウンタ内へ戻って行く。あとは、離れたテーブル席の我々は野放し。キスチョコをつまみに初恋フィズ(カルピスだな)ってなんか胸キュンだな。あのとき見ていた写真集は島尾伸三じゃないよな、このひとはしまおまほの父なのだな、奄美で生まれ、父を求めてマレーシアに行く、そんな写真。で、その後、あたしは自分がなぜ知らない人に声をかけられやすいのかについて語るのであった。親しみやすさを感じさせて人が寄ってくるのだが、実は壁が高くてそれを壊そうとされるのではないかとか、助けてくれそうわかってくれそうと人に思わせるから救いを求められやすいのではないかとか友人にいわれたこともあるのだが、けっこう冷たい人間なのですけど。なのに、まったく知らない人に突然、大きなものに対する不満をたくされたりとかなぜかしやすくて、あたしにどうしろと?!と思うのであった。あとは、人と話していても結局あたしはあんまり変わらなくって、影響を大きく深く受ける人のほうがよいではないかとか、それでもどこかで共感したり痛いところをつかれていると感じたりはするという話をしていたら、オヤビがそれも影響されているということなのではないか、ここまでくればすべてが一度に崩壊するということはないから(当日のメモより)といってくれたので、うれしかった。あとは、あたしのような拝聴ボランティアを意図なくしてしまう人間というのは、それはそれで自分は得るものがあると思っているものだといわれ、大いに納得。まあこゆよな一連のことをウンじゅうねんも繰り返しては足掻いてるわけだ。
 ほんのわずかな酒が足元からみるみる醒めてゆき、からだが冷えきったので、銭湯行きに便乗、観音湯へ。残り時間が限られていたので、頭は洗わない。石鹸を〜!と騒いでいたら、おばあちゃんが親切にいろんなことを教えてくれた。やさしい表情のおばあちゃん。上がってオヤビの三味線師匠の演奏を聴かせていただいていたら、あまりのスバラシイ変拍子、つんのめり具合に興奮!いつのまにやら最後の客となる。身も心もほかほかとして帰路へ。